展示会出展レポート -ITEM2019-

2019年06月14日
お知らせ

2019年4月12日(金)から3日間にわたりパシフィコ横浜にて開催されました「ITEM2019(2019国際医用画像総合展)」に、当社も「AmiVoice® Ex7」等の医療向け製品を出展致しました。平素よりAmiVoice®をお使い頂いている方から初めて体験された方まで、当社展示ブースへのご来場誠にありがとうございました。

本レポートでは、「出展コンセプト」「出展製品」「ご来場者様の声」の3つの面から、今回の展示会出展を振り返ります。
(写真:株式会社アドバンスト・メディア、株式会社インナービジョン)

出展コンセプト

コンセプトは「“AI音声認識”による、医療機関の働き方改革支援」

ITEM2019レポート写真1 ITEM2019レポート写真2
(画像左)「音声認識で働き方を変える」といったコンセプトを掲示
(画像右)展示ブースを訪れる皆様

現在、長時間労働をはじめとした医療従事者の過酷な業務は社会問題として注目され、行政の計画のもと「働き方改革」として改善への取り組みが始まっています。そうした中、2019年4月1日には厚生労働省より「地域における医療提供体制の確保に資する設備の特別償却制度」が施行されました。制度の対象となる設備には、業務時間短縮を支援する設備として「AIによる音声認識ソフトウェア」も挙げられています。
このことからも窺えるように、今やスマートフォン等で身近な存在となった音声認識技術は、医療機関の業務効率化を可能にするものとしても期待を集めつつあります。そうした流れを受け、近年当社が医療関係者向け展示会・学会に出展する際は、「医療機関全体の業務効率化や働き方改革を、“AI音声認識”によってサポートする」というコンセプトを強く打ち出し、医療に関わる様々な立場の方々へ、製品・サービスをご紹介しております。

出展製品

幅広いニーズに応える製品群を展示

ITEM2019レポート写真3 ITEM2019レポート写真4
(画像左)デモ用端末を通路に面して3組設置。奥には座って試せる体験エリアもあり
(画像右)AmiVoice® Ex7の実演風景

上記のようなコンセプトのもと、今回のITEMでも「放射線科」や「読影レポート作成」といった枠にとどまらず、多様な形態の医療サービスや医療従事者向け製品を出展致しました。

【出展製品一覧】
AmiVoice® Ex7
AmiVoice® CLx
AmiVoice® MLx
AmiVoice® SBx
AmiVoice® iVoX Medical
ほか、各種ハンドマイク等のハードウェア

長年支持される定番から、最新サービスまで

展示ブースでは、AmiVoice® Ex7AmiVoice® CLx等のデモをご覧頂けるディスプレイを設置しており、マイクに向かって話した言葉が一般用語から専門用語までスムーズに認識されてゆく様子に足を止める方が多くいらっしゃいました。初めてAmiVoice®をご覧になった方から「導入してみたい」という反響があっただけでなく、以前「AmiVoice® Ex」を利用されていたユーザー様や、現在古いバージョンをお使いのユーザー様からも「最新バージョンは昔より認識率が良くなっている」とご感想を頂き、AmiVoice® Ex7は定番の製品として依然人気を集めていました。

AmiVoice® Ex7製品情報
http://medical.amivoice.com/

AmiVoice® MLx」モバイル対応で利用シーン拡大へ

一方で、近年リリースしたサービスにも多くの期待が寄せられました。
ITEM2019レポート写真5 AmiVoice MLx運用図
(画像右)「AmiVoice® MLx」で音声入力をした際の画面。テキストは患者ごとなどにページ分けをして残すことができ、転送もページ単位で行える。
(画像右)「AmiVoice® MLx」の運用イメージ図

ひとつはモバイル端末に向かって発話した音声をクラウド上で認識するアプリ「AmiVoice® MLx」です。特長は「入力した文章をワンタッチ(スワイプ操作)でPCのカーソル位置へ転送できる」という機能を備えていることです。手軽に持ち運べるモバイル端末で音声入力を行うので、移動の多い業務中でも記録ができます。さらにPCへの転送はBluetooth経由のため(※1)、インターネット接続の制限されたPCでも安全に音声入力を導入できるというメリットがございます。

このように「AmiVoice® MLx」では、PCとマイクのある場所に限定されずAmiVoice®での音声入力を行えるため、これまでAmiVoice® Ex7などを運用することが難しかった在宅診療、病棟業務、介護施設等で“移動しながら記録入力できること”が話題となり、徐々に導入が広がっております。
※1)別途PC側にBluetoothドングルが必要です。

AmiVoice® MLx製品情報
https://medical.amivoice.com/mlx/

音声認識が医療従事者の働き方を変えるワークシェアリングサービス

2018年11月に提供を開始したAI音声認識ワークシェアリングサービスにも注目が集まっていました。

ITEM2019レポート写真6(innervision) AI音声認識ワークシェアリングサービス
(画像左)個人メモ画面。テキストや写真といった入力内容は、左へスワイプするだけでPCへ転送できる(Wi-Fi経由)。
(画像右)全体構成図

従来のAmiVoice®は主にレポート・カルテなどの「入力業務」を支援するツールといった立ち位置でしたが、こちらのサービスは院内の部門を横断する「ワークシェアリングによる業務効率化」を支援するツールとして、「代行入力支援機能」「院内SNS機能」「業務状況モニタリング機能」といった機能を備えたオンプレミスサービスでご提供しております。

共同開発を行った社会医療法人石川記念会HITO病院様は、リハビリテーション科で当サービスを運用し、電子カルテ入力にかかっていた時間の約7割削減や、患者介入量の18単位達成を実現されました。同病院様の積極的なICT活用の取り組みは、新聞やweb等メディアでも好事例として取り上げられています。

ご来場皆様の声

ITEM2019レポート写真7(innervision)

展示ブースでは医療従事者の方をはじめ、各種メーカー様等多くの方々と直接お話をさせて頂きました。既にAmiVoice®をご利用頂いている皆様や、今後導入を検討されている皆様から頂戴した貴重なご意見は、今後の営業や開発、サポート等の参考にさせて頂きます。
その中から特に多く聞かれたご意見や、印象的だったものをピックアップしてご紹介します。

「業務効率化のため、導入を視野に入れたい」

ITEM会期中は、その場でお見積りや貸出し、アップグレードに関するご相談もお受けしました。また、「こういった部署で利用したい」「こういったユーザーに勧めたい」といった具体的なイメージを持っていらっしゃる方もみられ、業務効率化はやはり差し迫った課題となっていると実感しました。また、カタログやチラシ等の資料も多くの方にお手に取って頂きました。

<お客様の声>
・「看護部門で導入してみたい」「救急で紹介状の転記に利用したい」(AmiVoice® MLx
・「高齢のドクター・非常勤の先生などの入力効率アップに役立てたい」

「院内の他の科にもAmiVoice®を展開したい」

放射線読影レポート作成用から提供を開始し、皆様に支えられてきた医療向けAmiVoice®は、今日に至るまで製品・サービスのラインナップを拡充させ、ご利用頂ける層を広げ続けてきました。

今回、診療科での利用だけでなく、事務部門向け製品に関心を寄せていらっしゃる方も見受けられ、幅広いシーンにおいて音声認識による業務効率化への期待が高まっていることが窺えました。

<お客様の声>
・「AmiVoice® Ex7のクライアントサーバー版で他科にも展開したい」
・「議事録作成を効率化したい」(AmiVoice® Medical Conference
・「論文執筆に音声入力を使いたい」(AmiVoice® Ex7 MedMail

AmiVoice®の利用範囲の拡大

AmiVoice® CLx」「AmiVoice® MLx」等のクラウド系サービスは、インターネットに接続されたPCやモバイル端末があれば場所を問わず運用できるため、院外における医療サービスでも活用できます。さらに利用料が月額制で導入コストを抑えられるため、施設単位でなく個人でのご利用にも適し、より柔軟な運用が可能になります。

<お客様の声>
・「遠隔診療・訪問診療・非常勤先などで使いたい」

「展示会で情報を手に入れられた」「AmiVoice®をもっと知りたい」

今回の出展では、「AmiVoice®を初めて見る人にアピールすること」だけでなく、「既存ユーザー様にもっとAmiVoice®を知ってもらうこと」にも力を注ぐ必要があると実感致しました。たとえば放射線科向け以外の製品があることや、最新バージョンの機能、操作や設定、新製品のリリースについて等、既存のお客様へ確実に届けるべき情報も多くあることに気付かされました。AmiVoice®を初めて使われる方等への操作レクチャーのご依頼は、導入設置直後に限らず随時お問い合わせください。

<お客様の声>
・「操作や設定に不明な点があったが、展示ブースで質問をして解決できた」
・「AmiVoice® Ex7 にはRad以外の辞書もあると知ったので、院内に周知したい」
・「放射線科に既にAmiVoice® Ex7が導入されていることを知らなかった」

「なかなか音声入力を使ってもらえない…」

一方で、「音声認識で入力業務を効率化したい」という思いはあるものの、いざマイクに向かうと話すのを躊躇ってしまうことや、同施設内でも利用ユーザーが一部に偏ってしまうというお声もありました。こうした実情についても、改めて皆様と共有し、課題として持ち帰ることができたと感じました。

<お客様の声>
・「静かな環境で話すことに抵抗がある人もいる」
・「看護師やリハスタッフなどの場合、カルテのような書き言葉を話すのは難しそう」
・「AmiVoice® Ex7を導入しているが、先生にもっと使ってもらいたい。アドバンスト・メディアからのアピールが必要」

おわりに

ITEM2019レポート写真8 ITEM2019レポート写真9(innervision)
(画像左)ブース奥の体験エリアには、ヘッドセットやフットスイッチも用意
(画像右)ハンズフリー入力用バッジ型マイクデバイス「AmiVoice® Front WT01

例年、医療向けAmiVoice®製品はITEM等の多数の展示会・学会に出展し、ブースでは当社営業によるデモに加え、ご来場者様にも実際に各種ソフトウェアやマイク等の体験をして頂いております。標準付属品以外のハンドマイクやヘッドセット・フットスイッチのご購入を検討されている方が、そうした場で多く見受けられます。

また、通常はお電話でのサポートを行っているAmiVoice®の操作等についてのご質問も、展示ブースでは操作の様子を目の前のディスプレイで表示しながらご説明することができますので、疑問点を解決しやすいかもしれません。

このように、展示会は気軽に製品のお試しやご質問、ご相談ができる機会ですので、ご興味をお持ちの方はぜひ足を運んで頂ければと思います。
次回の大型展示会への出展は、7月17日より行われる「国際モダンホスピタルショウ2019」を予定しております。

最後までご覧頂き、誠にありがとうございました。
今後ともAmiVoice®をよろしくお願い致します。

ニュース一覧へ戻る

▲ページ先頭へ戻る